

目次
「きっかけ」…なぜ読み始めたか?
ずばり、本屋大賞だったから、読みました。
タイトルにも惹かれました。
とても近代的で、ネット世代を揺さぶりますよね。
まるでキャッチコピーみたいだな、と思い、とても興味が惹かれました。
Kindleで購入し、北海道へ出張へ行く最中、移動中にサクっと読めました。
軽快で、好きなものを極める人々が活躍する、人間味あふれるこの1冊をご紹介します。
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「学び」…この本で学べること
小説の良いところは、私は次の3点だと思っています。
1.登場人物の人生をそのまま追体験できる。
2.登場人物の感性や思考がダイレクトに頭に入ってくる。
3.自分の人生、価値観、性格を内省することができる。
これは中々、自己啓発本では学べないことだと思います。
知識をインプットすることを第一とするのではなく、小説からは、登場人物と照らし合わせて自分の価値観はどうなっているのか、と考えることができるのです。
それらを踏まえて、この本でとても勉強になった次の3点をご紹介しますね。
好きなものを極めて、突き抜けろ
私は本書を読んで一番勉強になったのは、好きなものをとことん極めた人は強い、ということです。
主人公は、タイトルのとおり「成瀬」という10代の女の子で、中学生から高校生にかけてのストーリーが本書では描かれています。
この「成瀬」が、とても個性的で、最初は周囲の人の目線から人物像が語られていきます。
読むにつれ、成瀬の興味の幅の広さ、その極め方が面白く、どんどん出来事を起こし、周りの人を巻き込んでいくのです。
私は、好きなものにのめり込んでいく成瀬がどんどん眩しく、うらやましく感じていました。
人の目なんか気にしない、自分の信念を押しつけがましくなく、純粋に気になるから、という理由で、好きなことを極められる成瀬みたいになりたい!と思いました。
日本社会で暮らしていると、同調圧力をどうしても意識してしまいますよね。
しかし成瀬は、その同調圧力を、
壊すでもなく、染まるでもなく、
絶妙な距離で自分の人生をエンジョイしているように、私には感じました。
好きなものは、好きでいい。
人にマウントしなくていい。
純粋に気になるからとことん極めろ、
と成瀬からメッセージをもらった気がしました。
それがとても感動的だったんですよね。
どんなエピソードで、どんな登場人物と関わっていくのかは、ぜひ本書を読んで体験してみてください。

人と違っているのが当たり前
本書で、成瀬の姿から勉強になる2点目の部分です。
成瀬は普通の人とは違う、唯一無二のいかに個性的な存在であるかのように、前半部分は周囲の人の視点から語られていきます。
しかし「普通の人」である周囲の人も、実は唯一無二の個性を持っていて、誰ひとり自分と同じ人なんていない、と気が付くのです。
成瀬と触れ合っていくうちに、自分も自然体でいいんだ、自分はそのままで、すでに唯一無二だった、と登場人物と、読み手も気が付くことができるのです。
追体験ができる、という小説のメリットを味わえる作品だと思います。
読んでいくうちに自分で気が付きを得ることができる。
この本書を読むことで、その驚きと発見を得られるでしょう。

変わるものと変わらないものがある
人は生きていく中で環境が変わっていきます。
しかし、変わらないものも存在し続ける、ということを本書は教えてくれます。
成瀬が中学生から高校生になる、という時系列でストーリーが進んでいきます。
成瀬もクラスメイトも環境が変わりますが、当然のごとく、それ以外の周囲の人たちの環境が変わっていくのです。
本書でも、
地元の老舗デパートが閉館になったり、
同級生に久しぶりに会うことになったり、
進路先が急に決まったり、
価値観がいきなり変わったりという、
身近なことから、人生の大きなことまで、いろんな人にそれぞれの変化が訪れます。
変化は、人にとってとても怖いものです。
成瀬も、その変化に驚く様子が描写されています。
しかし、変わっていくものの中で、これは変わらないものなのか、と気づくエピソードもあります。
そして本書の最後には、それぞれの人物の変化の中には、
変わらないその人らしさや、人間関係という、
あたたかい核のようなものが残っているというメッセージが込められているように私は感じました。
大丈夫だ、変わっても何も変わらない、と成瀬が私に声を掛けてくれているようにも感じました。

「処方箋」…こんな時にぴったり
・好きなことや夢がない、と感じているとき
・やりたいことがあっても勇気が出ないとき
・自分なんか…と、自分に自信がないとき
・変化に恐怖を感じているとき
成瀬の生きる姿によって、自分だったらこれを極めてみたい、と前向きに進むパワーがもらえる1冊です。
笑いながら、でも自分に照らし合わせながら、楽しく読んでみてほしい作品です。
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